
ワインのはなし · オレンジワイン · 和食
オレンジワインとは?甘い・まずいと言われる理由から、失敗しない選び方と和食との合わせ方まで
オレンジワインにオレンジは使いません。白ぶどうを果皮ごと醸す製法、甘口との違い、渋みの理由、和食との合わせ方、最初の一本を選ぶコツを紹介します。
オレンジなのに、オレンジを使わないワイン
オレンジワインにオレンジは使いません。白ぶどうを、赤ワインのように果皮と一緒に発酵させることで、黄金色から琥珀色のワインになります。
通常の白ワインは、ぶどうを搾ったあと果汁だけを発酵させます。オレンジワインでは果汁を果皮と接触させたまま発酵させるため、皮にある色素やフェノール類が移り、色、香り、質感が生まれます。
甘口ではない。でも、甘く感じることはある
「オレンジ」という名前は、色と製法を表す言葉です。甘口か辛口かを決めるものではありません。多くのオレンジワインは辛口です。
熟した杏や黄桃、ドライフルーツのような香りが豊かなとき、残糖が少ない辛口でも甘く感じることがあります。甘口が苦手なら、ラベルや販売ページで「辛口」「ドライ」といった表記を確かめ、軽めのスタイルから始めると安心です。
白ワインにない渋みが、料理の幅を広げる
初めて飲んだ人が驚くのは、白ワインの見た目なのに、軽い渋みや乾いた質感が残ることです。これは果皮由来のタンニンによることがあります。柑橘の皮、紅茶、ナッツのような香りも、果皮浸漬が生む個性です。
この質感があるからこそ、出汁、醤油、胡麻、きのこのような旨味のある料理とも合わせやすくなります。塩焼きの魚、鶏肉の照り焼き、きのこの炊き込みご飯なら、料理の強さに合わせて軽やかから厚みのあるタイプを選んでみてください。
最初の一本で失敗しない、3つの見方
一つ目は、軽やかさです。はじめの一本は、淡い金色で、軽め、フレッシュ、果実味があると説明されたものが選びやすいでしょう。濃い琥珀色のタイプは、長めの果皮浸漬による力強い味わいの目安になることがあります。
二つ目は、言葉を混同しないことです。オレンジワインは製法・スタイルの名前で、ナチュラルワインと同じ意味ではありません。ナチュラルワインの考え方は、[ナチュラルワインとは?](/ja/stories/natural-wine/)で詳しく紹介しています。
三つ目は、冷やしすぎないことです。まずは10〜12℃ほどを目安にして、香りと質感が開く変化を楽しんでください。開栓後に残ったときは、[ワインの保存方法](/ja/stories/wine-storage-after-opening/)も参考になります。
クヴェヴリがすべてを決めるわけではない
ジョージアでは、白ぶどうをクヴェヴリという土器で果皮、種、場合によっては梗とともに発酵させる伝統があります。このスタイルはアンバーワインとも呼ばれ、オレンジワインを理解するうえで大切な存在です。
ただし、クヴェヴリで造れば必ずオレンジワインになるわけではありません。容器ではなく、果皮とどれほど長く接触させるかという造り手の選択が、色と質感を形づくります。ジョージアの物語は、[タマル女王とクヴェヴリ](/ja/stories/queen-tamar-georgian-wine/)でも紹介しています。
色ではなく、果皮と食卓から選ぶ
オレンジワインは、白ぶどうから生まれるのに、白ワインだけでは出せない渋みと奥行きをもっています。甘いかどうかを色で決めず、軽やかさを求めるなら短い果皮浸漬のタイプを、旨味のある料理に合わせるなら少し厚みのあるタイプを選んでみてください。
次に焼き魚や出汁のきいた料理を並べるとき、グラスにある柑橘の皮、紅茶、ナッツの気配は、白ぶどうの果皮が残したものです。その一杯は「変わったワイン」ではなく、食卓の輪郭を広げる選択肢になります。20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。飲酒運転は法律で禁止されています。妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。お酒は適量を楽しみましょう。